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今話題のリノリウム!その魅力を徹底解説!2022.8.23

住宅の水回りに使用する床材で知名度が高いのは、クッションフロアや塩ビタイルでしょう。

しかし近年リノリウムという天然素材が人気を集めています。

今回の記事では、リノリウムの魅力や使用する際の注意点などをご紹介いたします。


そもそもリノリウムとは?

リノリウムとは、1860年代のイギリスで発明された素材です。

亜麻仁油やジュートなどの植物繊維の他、ロジン・木粉・石灰石・コルク粉などの天然素材から製造されています。

発明以来100年以上も床材や壁材として広く用いられてきました。

全てが自然素材で構成されているリノリウムは、コストを抑えることが難しく、製造工程が煩雑で手間暇がかかるため、費用が安く便利な床材が発明され広まる中で次第に敬遠されていきました。

しかし、環境問題や健康問題の観点から、近年リノリウムが再び注目を集めているのです。

では、次にリノリウムのメリットとデメリットを解説いたします。


メリット

・有害物質が発生しにくく人体や環境にやさしい

リノリウムは天然素材から作られた素材であるため、シックハウス症候群を引き起こす元となるホルムアルデヒドなどの化学物質を放出しません。アレルギーが心配な方も安心です。

また、使用後に破棄するときには生物分解性があるため、土に還ります。そのため環境を汚染することがないのです。

・抗菌作用がある

リノリウムの主原料である亜麻仁油には、抗菌作用があります。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌や大腸菌O157に対する抗菌効果や、ノロウイルスやA型インフルエンザに対する抗ウイルス効果の実証実験を行った商品も市販されています。

そのため、リノリウムは食中毒対策や院内感染対策が必要となる保育園や幼稚園、学校といった教育施設や老人ホームなどの介護施設、それに注目した医療機関などの床材として使用されるケースがあります。

・耐久性が高く燃えにくい

耐久性の高いリノリウムは、傷や凹みがつきにくい特徴があります。復元性が高いという特性もあるので、リノリウムを床材に使用すると、家具を置いたことによる凹みがつきにくいため、ダイニングなど椅子やテーブルを動かすことが多い場所や、頻繁に模様替えをしたい方にも最適な床材といえます。

また、発火する温度が非常に高いため、燃えにくい特性もメリットでしょう。

・滑りにくく歩きやすい

リノリウムは弾力性や柔軟性があり、歩行性に優れているという点の特徴です。フローリングよりも滑りにくく、万が一転倒したときにも柔らかいというメリットがあります。

そのため、バレエスタジオやステージの床材としても使われています。

・手入れがしやすい

リノリウムは静電気が起きにくく、ホコリが溜まりにくいという特長から、汚れにくいのでお手入れが簡単です。乾拭きするだけでよく、基本的にワックス掛けも不要です。


デメリット

・ビニル系床材よりも価格が高い

天然素材が使われているリノリウムは、見た目が似ているポリ塩化ビニル系の床材と比較すると、材料にコストがかかり、製造工程でも手間がかかることから、価格が割高です。また、リノリウムの施工に対応できる業者が少ないこともデメリットのひとつです。

・ニオイが気になることがある

リノリウムの主原料である亜麻仁油には独特のニオイがあるため、不快感を持つ可能性があります。

ただし、健康への影響もありませんし、時間の経過とともに消えていきます。

・アルカリ性や紫外線に弱い

汚れやホコリがつきにくいのがメリットのリノリウムですが、アルカリ性の洗剤やワックスを使用すると、変質を起こしてしまいますので、それらを使用することはできません。

また、紫外線の影響を受けやすく退色することがあるので、日当たりのいい場所での使用には注意が必要です。


床材にリノリウムを使用する場合の注意点

・紫外線のあたる場所は避ける

リノリウムは紫外線によって変色が起こる可能性があります。そのため、直射日光があたりやすい場所への施工はおすすめできません。

直射日光があたりやすい場所にリノリウムを使用する場合には、窓にUVカット効果のあるフィルムを貼るなどして対応しましょう。

・使用する洗剤に注意する

リノリウムのお手入れは基本乾拭きで行います。

洗剤を使用する場合には、アルカリ性の洗剤を使用すると変質を起こしやすいため、中性洗剤を薄めて使用し、すぐに拭き取るようにしましょう。

また、リノリウムは吸水しにくい素材ですが、表面が摩耗すると吸水しやすくなります。

そうなった場合に、中性タイプのワックス掛けを行うと耐水性を補うことができます。


住宅でリノリウムが使われる場所

・キッチン

水に強くお手入れも簡単なリノリウムはキッチンの床材として最適です。

リノリウム専用の接着剤を使い、表面に耐摩耗性のあるコーティングをすることで、さらにホコリや汚れのつきにくい床にできます。

・子供部屋

リノリウムは有害物質が発生しにくく、滑りにくいことから、子供部屋の使用にも向いています。

また、床に傷がつきにくく汚れも落としやすいのも、子供部屋での使用に向いている理由のひとつです。

・洗面所・浴室

リノリウムは、水に強く滑りにくい床材のため、水回りの床材の使用に向いています。

トイレの床材に使用する場合にも、抗菌効果もあり汚れも落としやすいので最適です。


まとめ

SDGsをはじめとした環境・社会への配慮を求める意識の高まりと共に、住宅の建材も安全で地球環境にやさしいものを使用できたらいいですよね。

リフォーム・リノベーションをお考えの方は、是非リノリウムによる床面施工を検討してみてください。

 

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